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藤井靴講座R

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皆さんこんにちは、青山本店の藤井です。
靴のウンチク書きます靴講座。
5年ぶり位ですが、またやります!
ネタが続くか自分でも心配ですが頑張ります。

で、今回はソール。
アッパーに使われている革に関してはアノネイとかホーウィンとか
気にされる方も多いのですが、さすがにソールとなるとあんまりでしょうか。
さて、トレーディングポストで遭遇率の高い高級ソールと言えば
ドイツ「Joh. Rendenbach Jr.(レンデンバッハ)社」製のオークバークソールでしょう。
頭文字を取って「JR」と呼んだりもします。
ところで、いきなりオークバークなんて書いてしまいましたが
これはオークバーク、つまり樫の木のタンニンで鞣(なめ)された革のことで……
えっ、鞣すってなんですかって?
失礼いたしました。
生の「皮」はそのままだと腐ってしまうので、鞣しという作業を経る事で
『革』になり腐らなくなるのです。
で、オークバーク。
じっくり時間をかけ鞣します、というか時間がかかるのです。
徐々に濃度の高い液に浸けていくこと数回、一年近くかかります。
こうしてできた革は繊維がしっかりと密になり耐摩耗性の高い良いソールとなるのです。
ではこのレンデンバッハを使った靴をご紹介。

CARMINA 品番:80510

  • 素材:Ante Calf
  • 色:Snuff
  • 底材:Single Leather
  • 製法:Goodyear
  • ウィズ:E
  • 価格:¥86,400(税込)
『カルミナ』ではエキゾチックや新ラスト[Buger]のモデルで使用されています。
靴底に見えるJRの文字が眩しい!

Allen Edmonds 品番:9097 モデル名:MacNeil

  • 素材:Cordovan
  • 色:Burgundy
  • 底材:Double Leather
  • 製法:Goodyear
  • ウィズ:D
  • 価格:¥167,400(税込)
『アレン・エドモンズ』ではコードバンのモデルで使用されています。

Crockett & Jones 品番:6234 モデル名:Winston

  • 素材:Burnished Calf
  • 色:Grey
  • 底材:Single Leather
  • 製法:Goodyear
  • ウィズ:E
  • 価格:¥105,840(税込)
『クロケット&ジョーンズ』ではハンドグレードコレクションで使用されています。
JRの文字はありませんがご安心ください。
・     ・     ・     ・     ・     ・     ・     ・
オークバークソールでもう一社、イギリス「J. & F. J. Baker(ベイカー)社」も外せません。
イギリスのビスポークシューズがこぞって使うという憧れの高級ソール!
トレーディングポストにもありますよ。

Gaziano & Girling モデル名:Antibes

  • 素材:Calf
  • 色:Vintage Cherry
  • 底材:Single Leather
  • 製法:Goodyear
  • 価格:¥226,800(税込)
『ガジアーノ&がーリング』です。
今日たまたま『ガジアーノ&ガーリング』を履いていたムラさん、履き心地どうだい?

「このしっとり感というかもちっと感というか。レンデン派なんだけどベイカーやっぱりいいですね。」
・     ・     ・     ・     ・     ・     ・     ・
いずれのオークバークソールも少し硬さを感じますが、しっかりとした手ごたえならぬ足ごたえ。
馴染む程に気持ちの良くなる履き心地です。
さてさて、そういえば『トリッカーズ』はどうなっているのでしょうか。

Tricker’s 品番:M5633

  • 素材:Antique
  • 色:Marron
  • 底材:Double Leather
  • 製法:Goodyear
  • ウィズ:5
  • 価格:¥84,240(税込)
こちら、イタリア「LAMONTI(レモンティ)社」のものです。
オークバークではありませんが、適度な硬さと歩きやすさが特徴です。

ところでレイコちゃん、レンデンバッハ縫ったことあるんだよね?
「あります。裁断するときはすごくかたくて大変だったんですけど
一晩水に浸けて針で縫うときは針がサクって入る感じでした。
そのあとの仕上がりもキレイで、いい素材なんだな~って思いました。」
なるほど、なかなか聞けないご意見ありがとう(汗)
では今回はこの辺で、またお会いしましょう。


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