皆さんこんにちは。
今回はアメリカ靴の話です。
現在本格紳士靴と言ったとき、イギリスをはじめヨーロッパのアイテムを連想する人も多いでしょう。
しかし今我々が目にしている靴の世界、アメリカなしではありえなかったかもしれないのです。
まず本格靴の代表的製法であるグッドイヤーウェルテッド製法。
これは19世紀後半アメリカのチャールズ・グッドイヤー2世(タイヤとは無関係)が
手縫いで靴底を取りつけるハンドソーンウェルテッド製法を機械化したもの。
また現在の靴は左右非対称が当たり前ですが、19世紀後半から20世紀初頭まで靴は左右対称だったのです。
量産化が難しかった為なのですが、アメリカはいち早く左右非対称の靴を量産する事に成功しているのです。
このように我々が手にしている靴の姿は、アメリカの存在がなければ今少し違っていたかもしれません。
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ところでそんなアメリカの靴、現状はちょっと寂しい感じっだったりします。
80年代辺りまでは色々選べたアメリカ製の靴も
現在Made in U.S.A.に拘るメーカーはもはや殆ど見当たらないのです。
そんな中、アメリカのクラフツマンシップを誇らしげに掲げるのが『アレン・エドモンズ』。
1922年ウィスコンシンで始まったこの『アレン・エドモンズ』は
伝統的なグッドイヤーウェルテッド製法ながら、スチールシャンクや釘など
金属を多用するこれまでの靴作りは見直し、独特の柔らかい履き心地を追及しています。
つま先から踵まで敷き詰められた中物のコルクが履くほどにユーザーのフットベッドを形成し
その人だけの快適な靴へと育っていくのはグッドイヤーウェルテッドならではの大きな魅力。
安定感がありグリップ力に富む大きなラバーのヒールや
土踏まずをしっかりサポートしつつ指周りは適度なゆとりを出す木型造り。
これらの全てに「靴は履いて歩くモノ」という『アレン・エドモンズ』の主張が強く感じられるのです。
工芸品的な香りも漂うヨーロッパの靴と一線を画すのはこの辺の思想の違いでしょう。
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さて、その『アレン・エドモンズ』の代表作といえばこちら
- 素材:Custom Calf
- 色:Black
- 底材:Single Leather
- 製法:Goodyear
- 価格:¥76,680(税込)
アメリカと言えば丸いプレーントゥやチャッカーブーツ、コインローファーなど
ちょっとカジュアルテイストの強い靴が連想されがちなものです。
しかし『アレン・エドモンズ』の場合この[Park Avenue]は30年以上販売されている
ロングセラーであり Ronald Reagan、George H.W. Bush、Bill Clinton、George W. Bushといった
歴代大統領が履いているということもファンの間では有名な話なのです。
- 素材:Calf
- 色:Oxblood
- 底材:Single Leather
- 製法:Goodyear
- 価格:¥76,680(税込)
ちなみに『アレン・エドモンズ』はその独特な履き心地やスタイリングが
注目されがちなのですがが、革が非常に良い。
それだけで良い革製品としての大きな条件をクリアーしているのです。
良い靴を買うのは、良い革に対する投資なのです。
今一度このアメリカンクラシック、見直してみてはいかがでしょうか。