「今日はこの靴を履きたい!」
そんな気分にさせてくれる靴、皆さまはありますか?
多くの場合、ふだんは自分の好みや趣味をいったん脇に置いてその日の服や靴を選ぶのではないでしょうか。
でも、そういった制約がない場合やプライベートタイムには、
「この服を着たい、この靴が履きたい!」
という欲求に駆られるものです。
今回はそんな目線で選んだ一足をご紹介したいと思います。
アレン・エドモンズのセミブローグ、ストランド
ストレートすぎるタイトルで少々気恥ずかしさもありますが、こういう場合、筆者はいつもこれを選びます。
メイドインUSA 、アレンエドモンズの定番セミブローグです。
モデル名ストランド、明るい色味のウォルナットカラー。
メンズドレスシューズでは最近こういった明るい色を見かけることが少なくなってきましたが、目にするとやっぱり気分が高揚します。
靴にもいろいろありますが、ウォルナットカラーのストランドは足元から活気をくれるパワーシューズ。
そんな一足です。
ブローグシューズの真骨頂。ギザギザと穴、穴、穴。
心を沸き立たせてくれるのは色味だけではありません。
ざっくりしたステッチにギンピングのギザギザした部分、そしてなんといっても穴飾り。
こういった穴飾りのあるブローグシューズの中でも、ストランドは特別感ある一足です。
色味もあいまって存在感が強い!
穴、という中身がないものに存在感があるという不思議な禅問答。
ストランドはセミブローグですが、ひょっとすると一般的なフルブローグよりにぎやかなのではないでしょうか?
なのに内羽根。
内羽根式の意味について考えさせられるという、こちらも哲学問答的な面白さ。
でも、一度履いてしまえばそんなことはかまわなくなるから不思議です。
「テイクイットイージー!」
靴のほうからそんな声が聞こえてきそうです。
こういうところにもストランドの魅力があるのではないでしょうか。
カジュアルな革靴。
じつは筆者が入社後に初めて履いた革靴がこのウォルナットのストランドでした。
少し濃淡のある味わい深い茶色、華やかな穴飾り、そして明るく開放的な雰囲気に惹きつけられました。
以来、キッチリしなくても良い時はブレザーとジーンズなどカジュアルなコーディネートには欠かせない一足に。
つまりはスニーカー替わり、というと雑な表現ですが。
そんな感じで深く考えずカジュアルに愛用していました。
色味など経年による変化も分かりやすく、長きに渡って楽しさを味わえる靴です。
快適な履き心地。歩くための合理的グッドイヤー製法
「履いてなんぼ」
どんなに高価な靴でも靴は靴。
よく言われるフレーズですが、ストランドはまさに歩くための道具です。
裏返して見ると、特に特長のないレザーソールのようにも。
とてもシンプルな仕上がりのグッドイヤーウェルテッド製法です。
ですが、その中にはじつにアメリカ靴らしい合理性が詰まっています。
つま先から踵を通って一周するフルウェルトを土台として底付けされています。
なので、底面の接地面積が広く、安定した歩行の一助となっています。
さらに地面からつま先までの高さもしっかりあります。
歩行時の足運びがスムーズになるので、つまずきにくく、歩きやすいです。
ちなみにコバの張り出し具合がスポーティなキャラクター性にもつながっていて、用事もないのに歩きたくなったり、道具としての機能性を試してみたくなったりします。
履き込むことで自分の足になじむのはグッドイヤー靴の共通点ですが、ストランドをはじめとするアレンエドモンズは一種独特です。
京都店に置いている断面モデルでその秘密に触れられるので、もし興味を抱かれたら一度ご覧ください!
「この靴が履きたい」
靴を選ぶ際の動機として、自分の欲望に忠実になってみるのも面白いと思います。
ストランドのウォルナットカラー、もしお目に留まった方はぜひ足入れしてみてください。
Allen Edmonds モデル名:STRAND
- 素材:Calf
- 色:Walnut
- 底材:Single Leather
- 製法:Goodyear
- ウィズ:E
- 価格:¥85,800(税込)
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