今回は私が愛してやまない一足のご紹介です。
こちらは昨年の秋に登場した、TRADING POST ORIGINAL(トレーディングポスト・オリジナル)のシングルモンクストラップ。
素材は英国 Charles F Stead(C.F.ステッド社)の Kudu Reverse というスエードを使用しています。
シンプルですね。
はい、ひとめぼれ でした。
はっきり言って、愛しています。
どこが?と問われたなら、もう全部。
こういう、見えないところまで。
前半分はグッドイヤーウェルテッド製法なのですが、踏まず部分はマッケイ製法。
うすくて細い くびれが きれいです。
うっすらと見える、尾根のような フィドルバック の稜線にも ほれぼれします。
いきなりマニアック視点で ドン引き されそうですね。
もちろん、顔つきも好きです。
良い形しています。
とくに指の付け根あたりの低さがたまらないです。
指まわりに過剰な空間ができないので、見た目も履き心地も無駄を感じません。
あと、後ろ姿も。
かかとに継ぎ目がない シームレス仕様により、ヒールカップの小さな丸みが強調されています。
この Kudu Reverse、元々もっと厚みがあるため薄く加工されていて、しなやかですがスエードにしてはコシがしっかりしており、よくここまでなめらかな曲面に仕立てられたものだと感心。
ちなみに Kudu とはアフリカのウシ科動物。家畜ではなく野生なので革になっても たくましさが違うのかもしれませんね。
実際、革の表にはシワや傷がたくさんついており、とてもワイルドな表情だとか。
それなのに、裏面からは こんなに こまやかでビロードのような毛足のスエードがあらわれるというのです。
指でなぞると毛足の流れが変わりますね。
洋服でいうと微光沢のフランネルのような、しっかり打ち込まれていてそこそこ重量がありながらも、くったりとぬめりを感じさせる生地。
触れた感触は、スパゲッティならアルデンテ、うどん であれば讃岐。
フニャフニャではなく、弾力とコシがしっかりしていて安心感があります。
さすが野生です。
そんな野趣あふれる素材も、きれいな木型にのせるとドレッシーな雰囲気に。
もう 好きです、 ほんと。
まあ、履いたら細かいところは何も見えないのですが。
それでも履くたびに ウキウキしています。
靴への愛が止まりません。
さいごになりましたが、こちらは メイド・イン・浅草。
熟練職人の腕をもってしても最大で月産20足といわれる、トレーディングポスト・オリジナル「プレステージコレクション」の一足です。
既成靴ですが、ビスポーク靴的ディテールと日本人好みのフィッティングなど、こだわりが満載。
見た目の美しさと履き心地の良さを追求した、渾身の一足となっております。
ぜひ店頭でもお手にとってご覧くださいませ。
Trading Post Original 品番:TP1992
- 素材:Kudu
- 色:Black
- 底材:Single Leather
- 製法:Goodyear/Mckay
- 木型:66
- 価格:¥77,000(税込)
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