HORWEEN(ホーウィン)の SHELL CORDOVAN(シェルコードバン)といえば、愛好家も多い革素材の一つですね。
1905年に設立され、移転した後は一世紀にわたり、シカゴにおいて一族による経営が続けられているホーウィンレザー。
ホーウィンレザーの皮なめし工場は、米国のバスケットボールやアメリカンフットボールの革を製造していることでも知られており、世界的には、社の事業におけるコードバン部門の小さなシェア(約15%と言われる)の割にはコードバンのことで一番有名だと言えるかもしれません。
皮なめしとは、生の皮を腐敗しないよう革にすることで、コードバンの場合は農耕馬の臀部が用いられています。革の内部に油分をたっぷり含ませたオイルコードバンが「ホーウィンのシェルコードバン」として特に有名です。
独特の表情が魅力的なこの革は、近年とくに希少な素材となっていることでも知られています。
今回はホーウィンのシェルコードバンを使用した、CROCKETT & JONES(クロケット&ジョーンズ)のご紹介です。
スポーティな英国らしさを感じさせる、エプロンフロント(ユーチップ)のダービーシューズ。
モデル名は ONSLOW2(オンスロウ2)
コードバン素材は、やはり「特別感」がありますよね。
独特のツヤ、やがて使い込んでいった時のシワの風合い。
それが小物でも靴でも、なんであれ「触れていたい、身に着けていたい」という気持ちになるから不思議なものです。
そして、それを実際に手にとる時、足を入れる時の高揚感! 他の革素材ではなかなか味わえない感覚。
ソリッド感のあるパキッとした光沢による硬質な見た目に反し、しっとりとして、もちっとした感触がたまらないです。
オンビジネスのドレスコードにおけるユーチップやコードバンの位置づけとしては、「フォーマル以外であれば状況に合わせて使用可能」というのが今日的一般論。以前に比べると、選択肢の一つとして認知されてきました。
たとえば「ドレッシーな合わせ方をしたい」という時には、オンスロウ2の出番ではないでしょうか。
ワイルドかつ重厚でボリュームを感じさせるのがアメリカンスタイルのユーチップとすると、こちらはやや落ち着いた印象。こざっぱりとした端正な雰囲気です。
ダブルレザーで適度に厚みのある底周りですが、フラットでシンプルなウェルトなので、でっぱり過ぎず、控え目なボリューム。
耐久性に優れ、タウンユースに最適化したモダン英国調カントリー仕様というところが、ウィークデイのローテーションにも取り入れやすい要素となっています。
全体のバランスとしては、ややドレス寄りのクラシックなスポーティカジュアル。
休日のツイーディなジャケットやボリューミーなアウターのインナーにロールネックのニット、デニムやウールのスラックスに足元はオンスロウ2。上品で落ち着いた雰囲気にまとまります。
オンタイムならドレッシーに構築しつつ、最後にソリッドなウールタイやクレストタイなどの小物を取り入れて、足元とバランスをとってみてはいかがでしょうか。
ベーシックなレザーソール。
でも、よ~く目をこらすと……
さりげなく、「本物のコードバンですよ」
もうひとつ、こちらにも発見。
見えないところに、そっと。
ホーウィンとクロケット&ジョーンズのコラボレーション。気持ちも見栄えもあげてくれるコードバンです。
これからもどんどん希少になっていくシェルコードバン。ぜひおためしください。
Crockett&Jones 品番:26460A-H01L2 モデル名:Onslow 2
- 素材:Cordovan
- 色:Black
- 底材:Double Leather
- 製法:Goodyear
- ウィズ:E
- 価格:¥147,400(税込)