第三回となりました、「クロケット&ジョーンズ a variety of HAND GRADE COLLECTION」。
クロケット&ジョーンズの上級グレードである、ハンドグレード・コレクションのラインナップをご紹介していこうという京都店の連載記事です。
Vol.1 はホールカットの WEYMOUTH(ウェイマス)、Vol.2 はフルブローグの CLIFFORD(クリフォード)を取り上げました。
今回はこれからの季節にもおすすめのこちらのモデルです。
チャッカブーツの CAMBERLEY(キャンベリー)。
外羽根式でくるぶしを覆う 3アイレットのシンプルなプレーントウです。
さて、チャッカブーツの発祥はスポーツシーンであると言われています。
諸説あるそうですが、おそらくポロ競技の試合後にプレイヤーが履いていたカジュアルなブーツにまで起源をたどることができるようです。
よく似たデザインにはデザートブーツやジョージブーツがあり、それらのディティールや由来は軍隊向けとしてチャッカブーツとは別に区分されていますが、現在ではイギリスのシューメーカーでも両者の特徴とされるものが混在しており、それほど厳密ではないようですね。
しかし、当時のポロプレイヤーも、まさか現代のスーツスタイルの足元にチャッカブーツが収まることになるとは思わなかった事でしょう。
クロケット&ジョーンズ社は世界有数の木型とパターンを保持しており、チャッカブーツだけでもいくつかのモデルが存在します。
その中には、ポロ競技後に履き替えられていたという、当時の名残を濃密に感じさせるモデルもあれば、このキャンベリーのようにドレッシーな雰囲気のものもあるわけです。
木型や素材、底周りの仕様によって雰囲気が変わる。
もしその日が セレモニーやフォーマルな場でなければ、337ラストのキャンベリーの出番となります。
このライン。
ほんのり角ばったセミスクエアトウに、浅い角度でわずかにノミを当てたようなチゼル気味のノーズ。
パリラストとも呼ばれ、エレガンスを感じさせる 337ラストの顔です。
ほどよく くびれた土踏まず部分が全体のシルエットを引き締めています。
プレーントウでも間延びせず、ストイックな美しさを感じますね。
底周りはハンドグレード仕様のシングル・オークバークです。
いたってシンプル。なのに、特別感のある雰囲気。
靴好きにとってもブーツは やはり特別です。
ドレッシーな装いでも 日常のカジュアルなシーンでも ほどよく きちんとしておきたい時や、肌寒い季節の外出時など、幅広く活用できるのも良いところ。
キャンベリーの持つ、ドレスとカジュアルのちょうど中間的なキャラクターは非常に汎用性が高いので、活躍すること間違い無し。
これからの季節にもおすすめです。
Crockett&Jones 品番:29613A-C01L3 モデル名:Camberley
- 素材:Aniline Calf
- 色:Black
- 底材:Single Leather(Oak Bark)
- 製法:Goodyearwelt
- ウィズ:D
- 価格:¥107,800(税込)
いかがでしたでしょうか?
様々なシーンやスタイルに合わせやすい キャンベリー。
ぜひお試しください。